男は「男にしないと男にならない」


先月くらいだったと思うが、教育か何かの番組で
「女は生まれもって女だが、
男は男として教育しないと一人前の男として成立しえない」
といった発言をタモリさんがしていたのを強烈に覚えている。


今日はその話を書こう。
で、そのまえに前フリをさせてほしい。


高校生までは何も思わなかったのだけれど、
大学生になってしばらくすると、「弱い男」が目につくようになった。
大学ではそんなに交友関係は広くなかったので、
「そういうやつもいるんだな」くらいにしか思ってなかったけど、
会社に入っていろんな人たちに出会うようになると、
そういう「弱い男」はたくさんいるんだと気がついた。


根は良いヤツだったり、頭は良かったり、スポーツもそこそこできたりするので、
ここで言う「弱い男」というのは、決して人間としてダメだという意味ではない。
精神的にストレスをためやすく、
すぐに弱音を吐いたり、後ろ向きな発言ばかりが多い男たちのことだ。


「これから不安なこと」「最近あった不幸なこと」など、
彼らの口から出てくる言葉は、本当にネガティブな発言が多い。
ネガティブなことばかり考えてしまう人たちにいつも思うことは、
もう少し周りのアドバイスをちゃんと聞いて、
視野を広く持てば、すぐそこに「希望溢れる未来の入り口」が見えるのに、ということだ。


「希望溢れる未来への入り口」は考え方を変えるだけで、すぐに見えて来る。
悩みから立ち直った経験がある人ならわかるはずだ。
今までくよくよして、不幸のどん底にあった心が、
何かをきっかけに立ち直り(それは時間の経過かもしれないが)
そこまであったものがまるで別物であるかのように見える、という経験が。
多かれ少なかれ、人の悩みとはそういうものではないか。
もしその悩みが死ぬまでつきまとう類いのものであっても(私も持っている)、
それとどううまく付き合っていくか、解決策さえ見つかれば明るく生きていける。
悩みの大きさに関わらず、
「希望溢れる未来への入り口」は考え方を変えるだけで、すぐに見えて来る。
そう思っている。
悩みの大きさは自分にしかわからないから、こんなことを言っては反感を買うのはわかるが、
ここはこの前提が成り立つと思って、以下の話も聞いてほしい。


さて、「弱い男」たちも、誰にでも弱音をはくわけではないだろうから、
私も少しは彼らに信頼されていると思うのだが、
心の底では誰のことも信用していない、あるいはどこかでバカにしているのではないか。
「誰も俺の悩みなどわかってもらえない」から「えらそうに。わかったふりをするな」へ、
あるいは「そんな当たり前のこと今更気づいたのか」などなど。
もしかしたら、「弱い男」たちは、批判された気分になってしまうのかもしれない。
ほとほと精神がやせ細って、正常な判断ができなくなってしまっているのなら、
想定外の受け止め方をされてしまっても仕方ない。


ただ、「希望溢れる未来への入り口」は考え方を変えるだけで、すぐに見えて来るのだ。
そのために必要なことは
相手に反論することでも、相手を嫌いになることでもなく、
周りの意見にきちんと耳を傾けることだと思う。
と言っても、相手は結局は他人。そのまま鵜呑みにしても何の解決にもならない。
周りの意見から、「自分にとって必要なエッセンス」を抽出しよう。
自分には無理なアドバイスであっても、
ちょっと工夫して、「自分にもできそうなこと」に変えてみよう。
そして、その2つのことを自分で整理して、
「こうしたらいいのかな」と投げ返してみれば、より良い道が見つかるはずだ。


アドバイスはあくまでもアドバイスであって、万能な処方箋ではない。
だが、他者の意見が入ってくることで、視野が広がる。違うものが見えて来る。
焦ってもいけないが、くよくよしている時間ももったいない。
自分の中で整理がほどほどについていて、
周りに悩みを聞いてくれる友達がいるのなら、どんどん利用しよう。


それにしても、なぜこういう人たちが出てくるのかと考えてみた。
それで出てきたのが、冒頭に書いたタモリの言葉だった。


男は、男にしないと男にはなれない。
「傷つくのが怖い」「死にたい」「不安で毎日泣きそう」なんて
男らしくない言葉を平気で発する「弱い男」たち。
どんな男でも、というか女であっても、
こういった感情は誰でも持っておかしいものではない。
ただ、男ならそれに打ち勝つ術を持っているべきではないかと思う。
女どころか自分自身も守れないでどうすると憤慨してしまう。


これが古いタイプの考え方なのは重々承知しているし、
ジェンダーフリーの時代に何を言うかと怒られるかもしれない。
価値観が違うと言われてしまえばそれまでだ。
それでも、
毎日つらく生きて行く方を選ぶ理由がどこにあるのか、私は強い疑問を抱く。
ちょっと考え方を、視点を変えれば、簡単に次のステップへ進むことができるのに。


それができないのは、古い考え方を許容できないからではないか。
さっきも書いたが、自分が相容れられない場合は、
「自分にとって必要なエッセンス」「自分にもできそうなこと」をぶっこ抜けばいい。
そういったテクニックを身につけ、
徐々に自分を強く磨いていき、「強い男」になっていく。


今からでも遅くない。
自分で自分自身を、男として教育し、一人前の男になっていこう。
私も今その過程を歩んでいるつもりです。まだまだ半人前。
40歳くらいに人間としてカッコ良くなれてたらいいな。
てか恋愛偏差値がなかなか上がらないんですけど、どうしたらいいですかw