学校裏サイトの問題がじわじわ認識され始めている


学校裏サイトで、今何が行われているのか〜子どもとケータイの闇/群馬大学社会情報学部大学院研究科教授・下田博次先生 / デジタルARENA
http://arena.nikkeibp.co.jp/col/20070424/121743/?from=RSS


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最近はこういった記事が増えてきました。
「政府やケータイ会社の対応が遅い」なんて
よく批判されていますが、こういったものは、
ケータイを持つ中高生が増えてきた頃から
至極当然のようにありました。
社会学者が「ケータイで援助交際の低年齢化が…」なんて
そんなこと言ってる頃からすでにあったのです。
たとえば、"プロフ"サイト。
各々が自分のページを持ち、そこにゲストブックや
ブログ、フォトアルバムなどを設置していました。
今ではモバゲータウンでしょうか。
明確なソースを見つけられませんでしたが、
Wikipediaにもあるように、
ユーザー層は10代と20代で9割にも達するそうです。


それが強まった大きな要因は
やはりパケット定額制の普及でしょう。
好き放題、ケータイで遊べるようになった。
親の方もショップで忠告されて、
何万も使われてしまってからでは遅いと
パケット定額に申し込む例が多いことでしょう。


女子学生が自らのわいせつ画像をアップロードしてしまうのは、
カメラ付きケータイが普及しだしてから
すぐに現れてきたことです。
最初はみんな自己責任くらいに考えていたのが、
小中学生にまでその範囲に広がり、
責任感のない子どもや、
その親などが騒ぎ立てるようになり、
社会学でも注目するようになったと、俺は考えてます。
ネット上の怖さはともかく、
そのような行為がモラルを欠くものだということは、
いくら小学生でもわかるはずでしょう。自己責任です。


そして、ネットは事後にどのような手段を講じようとも、
もはやどうしようもないのです。
軽く考えてしまいがちですが、
ユーザー同士の知共有が進んでいるこの現状では、
以前よりもリスクは増しています。
そのことに気づいているのは、
先進的にインターネットを知っている人たちだけです。
Web2.0という言葉を聞いたことのある人は居ても、
一般の人たちには、何がどうすごいのか、
何となくですら捉えられない人がほとんどじゃないでしょうか。


今やれることは、被害者を増やさないことです。
自己責任であれ親の無責任であれ、
ネットは今や誰も抑制できない世界です。
ユビキタス社会とは言えないまでも、
匿名性による悪意の増大は、
リアル世界にも影響を及ぼす社会になってしまいました。
これ以上、被害者を増やしてはいけません。


学校裏サイトなどという存在に目を背けるのではなく、
実害としてどういったことがあるのか、
学校は自らの責任として啓蒙活動を行う必要があると思います。
フィルタリングサービスの啓蒙活動も盛んですが、
やはり親の世代にまで届きにくいのが現状。
学校がその橋渡しの役割をしなければならない。


キッズケータイからはインターネット機能を省いたり、
勝手サイトへのフィルタリングをデフォルト設定にしたり、
キッズケータイでなくとも、
所有者の年齢確認をしてそれに応じたアドバイスをできるよう、
ケータイ会社はハード的にもソフト的にも、
それなりの対応を取るべきです。
それは既に着々と進んでいますが、
今後はメディアの力も十分に発揮して、
このような問題を真正面から取り扱ってほしいですね。
どこかにある話ではなく、どこにでもある話なのですから。