08年度上半期ゲーム機:販売数はPSPが1位に DSは前年比37.1%も「問題なし」


DSiでそこまで盛り返すかなあ?


任天堂がDSでやりたかったことは、ゲーム人口の拡大。
誰もがゲームという言葉に臆せず、
みんながまたスタートラインに立って、
ゲームを再定義する、ということだったと思いますが、
今の状態を鑑みると、
任天堂以外から
ゲーム人口が拡大するようなタイトルは
ほとんど出ていないし、
結局人気タイトルの続編や外伝などばかりになってしまってる。


任天堂のメッセージはたしかに消費者に届いたけれど、
サードパーティはそのインストールベースに群がっただけ。
任天堂はその状況を楽観視しすぎたのではないか?


任天堂の掲げた夢は、
任天堂専用機としてDSを考えれば、
間違いなく成功したと言えるけど、
サードを含めればどうだろう。
これは任天堂が悪いのかサードが悪いのかはわからない。
これを解消することがはたして
任天堂の至上命題なのかと言われると
返答に詰まるが、それでも、
任天堂には何かしらのメッセージを発信してほしかった。


で、それがDSiか。


私はガッカリです。
DSiそれ自体は魅力のあるハードだと思います。
でも、そこにはビジネス的な視点しか見えない。
何かしらの「夢」を持って、
世の中に送り出そうとしているようには見えない。


ゲーム人口の拡大というよりかは
"任天堂ゲーム"人口の拡大に終始しているのが現実。
Wiiはまだこれから任天堂が引っ張っていかなくちゃいけないゲーム機であって、
それは今月初頭の任天堂カンファレンスでも触れられた部分ではあるけど、
DSでももっと頑張ってほしい。


というか、
任天堂にはまた新しい夢を語ってほしい。
今のゲーム業界には夢がない。
独占タイトルの数で争ったり、
ゲームソフトの開発コスト削減のために
いろんな手を打ってきたり、
マチュアが日の目を浴びるようなインフラを整えたり、
ゲームを教育の現場で応用したり、
そういうのもいいんだけれど、
何かこう、ワクワクさせてくれるような、
そんな提案を、私はどこかで待っているのだと思う。


冒頭に書いた「DSiでそこまで盛り返すかなあ?」は、
2006〜2007年のDS大ブーム時代を考えてのことで、
そうなると話がここまで大きくなってしまいましたw


最後に任天堂に期待したいことを1つ。


DLCを含め、ゲーム会社がお金を儲けるというのは重要なことです。
自転車操業に陥るような会社から
独創的なアイデアがポンポン出てくるとは到底思えないからです。
任天堂は一連のブームでかなりのお金を儲けたことでしょう。
営業利益の方で見てもものすごい黒字が出ているわけで、
ゲーム事業で健全な利益をあげていることがわかります。


私はもっともっとそのお金を業界の将来のことに使ってもらいたい。
具体的にいえば、
外部の若い人材にもっともっと投資してほしい。
できることなら、WiiやDSに限定させずに。
モバイルでもいいし、Windowsでもいい。
ここまで明確に他社との差別化を図ったわけですから、
たとえ、他社のゲーム機でもいいはず。
WiiもDSも、決して万能なマシンじゃないのです。


任天堂それ自体が大きくなることはあまり望んでませんし、
岩田社長も無理なM&Aで規模を大きくすることは考えてないと
株主総会などでこれまでに何度も語ってきています。
任天堂の良さが薄れてしまう恐れがありますからねー。
ハードとソフトを切り離すなんてもってのほか。


海外と日本とのゲーム開発における溝が
どんどん拡大している今、
任天堂は明確なメッセージを出さずにきている。
任天堂自身は日本だけじゃなくて世界中で成功しているけど、
自分さえ良ければいいと考えているわけではないでしょう。


任天堂にはもっと動いてほしいな。資金的にもね。


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