『テイルズ オブ ヴェスペリア』開発者インタビュー全文掲載!!
――ボリュームはどれくらいに?
樋口 シリーズ過去最大のボリュームになっています。当然、CGによるイベントシーンも入っていますが、それも過去最大級ですね。
――本格的な開発がスタートしたのは?
樋口 2006年の5月くらいからです。そのあと8月くらいに、ハイデフでマップをすべて作ると、これくらいの作業量になるという結果が出たんです。そのとき思ったのが、我々手描きのテクスチャー貼りにとっては、作業が殺人的で……。しかし、マップを減らしてゲームのボリュームを維持するには、同じ場所に何回も行かせることになってしまう。そういうゲームにする覚悟ができなくて、スケジュールと予算を会社に交渉しました。結果的には、『アビス』とほぼ同じボリュームになっています。フィールドマップもありますし、いままでの『テイルズ オブ』シリーズの構造と同じような内容になっていますよ。
郷田 ハイデフ環境のRPGでここまでやっているのは、いまのところほかにないと思いますね。日本を代表するRPGの中で、ハイデフ作品としていちばん最初に世に出ていくのは、この作品であると自負しています。
次世代機移行で
軒並みプレイ時間やボリュームが短縮されていますが、
ヴェスペリアはずいぶん前から開発が始まっているだけあって、
過去最大だそうですから、かなり期待できそうですね。
ただ力を入れている分、
価格が高くなったり、PS3版の発売もありえそうですが。
これまでで一番長かった作品は何だろう?
ジアビスは40時間くらいかかった気がするな。
――オープニングムービーと言えば楽曲が気になりますが……。
郷田 この作品のために一から楽曲を作りたいという考えがありまして、まず誰にしたらいいのかというところから協議しました。すでにアーティストは決まっています。日本人のアーティストなのですが、名前を聞いたらいろいろな意味でビックリされると思いますよ。
――楽曲は『ヴェスペリア』のための書き下ろしになる?
郷田 この作品のために作られた楽曲になります。『ヴェスペリア』は海外でも発売しますが、海外版の楽曲も同じアーティストが歌います。
海外版の歌も唄うってことは…宇多田ヒカルかな?
――この世界の国は、いくつかに分かれている?
樋口 国はひとつです。『アビス』のときのように、国と国との対立はありません。戦争が起こっているわけではなく、いちおう平和なんです。しかし、仕切る集団がひとつであった場合、必ず腐敗が起こるじゃないですか。そういったところを、今回の作品で描いています。この体制に不満を持った人たちがギルドを作ったんです。
今度立ち向かう先は「腐敗」か…。
面白そうだ(・∀・)
樋口 回復専門ではなく、前に出て戦えるキャラクターになっています。
ヒロインなのにw
ボコボコ殴ってくれるキャラが好きなので、
これは嬉しいですね。
――ユーリとエステルが本を読んでいるシーンがありますが、この本はモンスター図鑑?
樋口 そうですね。これも、モンスター図鑑のチュートリアル的なシーンになります。『アビス』のときは時間の都合で入れられなかったので、つぎは入れたいと思っていたんです。Xbox 360の"実績"にも絡んできます。
実績を集めるのに苦労しそうだな。
――今後の『テイルズ オブ』シリーズは、基本的に3Dになっていく?
樋口 2Dにすると、3Dよりも見せるのが難しいという作り手側の事情もありますが……。私見ですが、据え置き機の『テイルズ オブ』シリーズは、3Dになっていくでしょうね。もちろん、携帯ゲーム機や携帯電話では、2Dの流れは消えないと思います。
郷田 どのハードで何をやっていくのかとういう選択になってくると思いますね。
樋口 『レジェンディア』は、見た目は3Dですが、戦闘など中身は2Dでしたからね。
えー、2Dでもちゃんとしたのを作ってほしいです…。
「携帯ゲーム機では、」って
DSで出たテンペストもイノセンスも3Dでしたが、
PSP向けとかで新作でも出るのでしょうかね?